【ベニアオイ(ローゼル)】珍しい花付き枝の楽しみ方
夏から秋の始まりに真っ赤な実(ガク)をつけたベニアオイ(ローゼル)という植物を知っていますか?
赤く熟した果実のような見た目がとても可愛らしく、お部屋に一枝あるだけで一気に秋の雰囲気漂う空間にしてくれます。
今回は、長年お花に親しんできた筆者が、ベニアオイ(ローゼル)の基本知識から、お部屋でおしゃれに楽しむ生け方の実例を分かりやすくご紹介します。
ベニアオイとは
ベニアオイとは通称で、正式名称はローゼルといいハイビスカスの仲間です。
ローゼルは9〜10月頃に、薄いピンク色の可憐なお花を咲かせます。ただし、このお花は咲いたその日にしぼんでしまう「一日花(いちにちばな)」というとても儚い性質を持っています。
そのため、お花屋さんに出回るときは、お花が落ちて「赤い実(ガク)」だけになった枝姿がほとんどです。もし、つぼみやお花がついたベニアオイに出会えたら、それはとっても幸運なことなんです!
その後で真紅で光沢のある実のような部分は、肥大したガクと苞です。
そのガクと苞を乾燥させたものはハイビスカスティー、ジャムや果実酒などとして使われることがあるようです。
よく耳にする「ハイビスカスティー」の原料は、実はこのローゼルのガクを乾燥させたものなのです。甘酸っぱい味わいで、ビタミンたっぷりの美容健康茶として親しまれています。
実際にベニアオイを生けた2つの例
1日花と言われる珍しい花付きのローゼルと出会うことができました。とてもラッキーなこと!それを使って花を生けてみました。
葉と花、ガクが一緒についている枝を使った例

- ベニアオイ(ローゼル)
- セロシア
- 千日紅
- ケイトウ
- リンドウ
5つの花材を使って作りました。
ベニアオイは長く伸びた枝状のものです。細長い特徴的な緑の葉とハイビスカスに似た薄くて柔らかいピンクの花が付いています。
ベニアオイの繊細なピンクのお花と、真っ赤な実のグラデーションを引き立てるため、周りにもピンク系の小花を合わせました。
形の違う小花(トゲトゲしたセロシア、丸い千日紅、ケイトウ)をキュッと集めることで、ベニアオイの優しい雰囲気が際立ちます。
最後に差し色として「深い青色のリンドウ」をひとつ添えることで、全体がキュッと引き締まり、秋らしいまとまりが生まれます。

ローゼルを主役にして、赤からピンクのグラデーションが着くように花材を選んでいます。
花の柔らかい雰囲気をを大切にして数種類の小花を一緒に組み合わせてあります。
ガクだけの枝を使って生けた例

- ベニアオイ(ローゼル)
- カラー
- フジバカマ
こちらは、同じように長い枝に紅い実(ガク)だけのベニアオイに取り合わせる花は紅色を引き立てるものを選びをしました。
秋の七草としても知られるフジバカマは、主張しすぎず枝と枝の間のすき間をふんわりと埋めてくれます。
シックになりすぎないよう、ポイントとして黄色のカラーを合わせました。

紅色と黄色では反発してしまいそうでもありますが、マットな質感のカラーを入れたことが相乗効果になって、お互いの色を引き立てあっています。
ベニアオイを長持ちさせるお手入れ・注意点
せっかく飾るなら、少しでも長く綺麗な状態で楽しみたいですよね。飾るときに知っておきたい簡単なコツをお伝えします。
水につかる部分の葉っぱは取り除く
ベニアオイの葉っぱは水につかると傷みやすく、お水が濁る原因になります。花瓶の水に浸かってしまう位置にある葉は、手で優しく摘み取っておきましょう。
水揚げ(みずあげ)をしっかり行う
枝の切り口を斜めにハサミでカットし、断面積を広げてあげるとお水を吸い上げやすくなります。水の中で切る「水切り」をすると、より効果的です。
葉っぱが枯れてきたら「実だけ」にして飾る
ベニアオイの葉は元々しおれやすい性質があります。もし葉っぱがしんなりしてきたら、思い切って葉をすべて取り除いてみてください。
赤い実(ガク)だけになっても十分な存在感があり、その状態でさらに長く鑑賞することができます。
生けたあとも楽しめる!ベニアオイ(ローゼル)の活用アイデア
お花屋さんやカフェなどでベニアオイを見かける機会が増えています。生け花として楽しんだあとの魅力的な活用法も少しご紹介します。
ドライフラワーにして長く飾る
ベニアオイは水分が抜けても綺麗な赤色が残りやすいため、ドライフラワーにも向いています。風通しの良い日陰に吊るしておくだけで、素敵なスワッグ(壁飾り)として長く楽しめます。
カフェやご自宅で味わうローゼルスイーツ
最近ではカフェのメニューで「ローゼルパフェ」や「ローゼルのジュレ」などを目にする機会も増えてきました。

先日行ったカフェに『ローゼルパフェ』がありました。
ジュレとジェラート、乾燥させたものがパウダーと実を加工したものでパフェになっていて、シソや梅に似たさっぱりとした味でした。
見た目も華やかで体に優しい味をしています。機会があれば食べてみてはいかがでしょうか。
自宅での活用方法もWEB検索すると数多く出てきます。興味のある方は手作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、秋の始まりを感じさせてくれる「ベニアオイ(ローゼル)」の魅力と生け方をご紹介しました。
- 1日しか咲かない貴重なお花がついた枝は、小花と合わせて優しく生ける
- 真っ赤な実だけの枝は、シックなお花や差し色になる花と合わせて大人っぽく生ける
- 葉っぱが枯れたら取り除き、実だけにして長く楽しむ
お部屋にひとつあるだけで、季節の移り変わりを感じさせてくれるベニアオイ。お花屋さんで見かけた際は、ぜひ手に取ってお部屋に飾ってみてはいかがでしょうか。
ローゼルを含めたソラナムパンプキン、トウガラシ、コニカルなど秋の実を中心に5つのパターンで飾った記事もあります。こちらも参考にしてみてください。

秋になると『実』を飾るものも多く見かけますね。
ツルウメモドキ、サンキライ、フウセントウワタ、フサスグリ、シンフォリカルポスなど・・・また花と違った存在感があり、お部屋の中に季節感を感じる事が出来ます。
そんな秋の実ものを使ったいけばなの記事も書いています。


花のサブスクを使って季節ごとにいろんな花材に挑戦するのもいいですね。おすすめのサイト【HitoHana】のお花の定期便です。
実際にお花の定期便を利用して季節の花を楽しんでいます。届いた際の様子など写真を使って解説した記事があります。参考にしてください。

